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オーロラサーモン®プロジェクト

~不可能を可能にした夢の力~

ある寒い朝のこと。待ちわびたその飛行機が、関西国際空港に降り立ちました。朝の光を浴びて輝くその機体が運んで来たもの、それはまさしく私たちの「夢」。機体に反射する朝日が、私たちには「希望の光」に見えたのを覚えています――。

これは、私たちがとことん惚れこみ、パートナーと共に開発した「オーロラサーモン®」のお話。その出会いから今日までを綴った、小さいけれど、想いの詰まった物語です。

ぜひご一読ください。

白夜とオーロラの街で

冬は一面の銀世界、夏は白夜。おとぎ話に出てきそうな、レンガ造り・三角屋根の建物が建ち並ぶ……ここは、ノルウェー北部、北極圏の街・トロムソ。オーロラ観光の拠点としても知られています。

そのトロムソからほど近い、フィヨルドの中のサーモン養殖場に、私たちはいました。長年取引してきたノルウェーの総合水産企業・レロイ社が、地元養殖業者を買収し、「レロイ・オーロラ社」を設立。そのレロイ・オーロラ社が養殖する「北極海で育ったサーモン」を日本市場向けに事業化できるかどうか協議するためです。

これまでも、ノルウェー産サーモンは日本に多く流通していましたが、北極海となると話は別。従来のサーモンは、ノルウェーの中でも南部で養殖されたものが主流だったからです。以前からの産地と北極圏は、緯度で言うなら、北海道と九州ぐらいの差があるのです。

「言葉にならない」サーモンとの出会い

北極海の水の美しさは、本当に特筆もの。「透明」という言葉がこれほどピッタリな海を私たちは見たことがありません。また、水温は低く、潮流も速い。そんな場所で育ったサーモンとは、いったいどんな味なのでしょう?

さっそく、サーモンをおろしてみます。身はピンクというより、透き通るように鮮やかな赤。とても美しいのですが、一見すると脂のノリが良くないようにも見えました。「はたして扱うに値するのか?」。そんな疑念を抱いたまま、日本から持参した醤油とワサビでお刺身をいただくと……

他に表現のしようがありませんでした。「言葉にならない」とは、このことをいうのでしょう。美味しい、あまりにも美味しい。これがサーモンなら、今までのサーモンはいったい何だったのか。大げさに聞こえるかもしれませんが、それほどの衝撃だったのです。

まず、餌からくる養殖魚特有の臭みがまったくない。そして、深い甘みがある。心配だった脂も、少ないどころかしっかりノッています。それなのにクドさがまったくないから、どんどん箸が進む。脂の量ではなく、脂の質そのものが違っていたのです。

聞けば、北極海の水温や潮流のせいで、南部で養殖されるサーモンに比べ、運動量が多く身が締まり、成長速度も5~6カ月遅いのだそう。つまり、旨味がこれでもかとばかりに凝縮されていたということ。しかし生食文化のないノルウェーでは、この味の違いに誰も気付けずにいました。宝物が、埋もれたままになっていたのです。

まさに究極、刺身になるために生まれて来たようなサーモン。「これしかない!」とばかりに日本への輸入を決意したものの、その道のりは決して平坦ではありませんでした……

想いを実現させてくれた、ベスト・パートナーの存在

日本は生食文化の国。お刺身の国。だからこそ、ノルウェーで、いや世界で一番美味しい生食サーモンを届けたい。よりオーロラサーモン®「らしさ」が伝わるよう、はやる気持ちを抑えて完璧を追求し、その生産・輸入体制を整える必要がありました。

まず、品質を確かなものにしなければなりません。日本市場向けに食味を合わせるために餌の配合、給餌法には徹底的にこだわりました。また、衛生管理の行き届いた新工場も建設。安定供給できるバックボーン確立のため、惜しまず投資しました。レロイ社に対しても、質・量ともにかなりの無理難題を投げかけたと思います。

しかしレロイ社は、想いやこだわりを大切にする、生粋の理念型企業。「やりましょう!」と、私たちの理想に共感して全面協力を約束し、次々と要求に応えてくれました。今でも、レロイ社でなければ、このプロジェクトの成功は成し得なかったと思っています。

思いがけないチャンスが生んだ「オーロラエキスプレス」

それでも、課題はまだまだ山積。その筆頭が輸送ルートの問題です。

まず、空港まではトラックで運ぶことになりますが、基本的には他の積み荷との相積みです。でもオーロラサーモン®の養殖場付近には相積みできるような産業がありません。

また、よしんば空港へ運べたとしても、ノルウェーの首都・オスロからは、日本への直行便がありません。経由地を経てから日本へ向けて送り出すと、どんなに急いでも、水揚げから日本到着まで72時間はかかってしまいます。しかし他に手立てもなく、そうせざるを得ないのが現実でした。

そんなとき、私たちの情熱が届いたのか、チャンスが訪れます。ノルウェーのお隣・フィンランドのヘルシンキ空港から、日本への直行ルートが開かれたのです。北極圏からならば、オスロへ運ぶよりも国境を超えてヘルシンキへ向かったほうが早くなるという、絶好の条件も兼ね備えていました。

こうなれば、やることは一つ。オーロラサーモン®をヘルシンキへ運ぶためのチャーター便の創設です。そうして完成したのが、北極海での水揚げから36時間後には日本に到着しているという、驚異的輸送ルート「オーロラエキスプレス」なのです。

日本に残された、最大の難関を乗り越えて

もう一つ、残されていた課題がクールチェーンの確立。従来のルートであれば、荷の積み替えのたびにクールチェーンは断たれ、幾度となく外気温の上昇に晒されます。これを解決したのも、オーロラエキスプレスとヘルシンキルートの開拓でした。徹底した温度管理のもと、短時間で日本へ向けて飛び立つことができるようになったのです。

ただ、それで全て解決とはいきません。問題はまだ、日本に残っていたのです。日本の空港には冷蔵設備がないため、通関で待たされている間に最後の最後でクールチェーンが途切れるという、最後にして最大の難関が待ち構えていました。

しかし、ここまで来て諦める私たちではありません。このプロジェクトに取り組む以前より、環境を何とか変えるべく、戦い続けていました。国交省を始めとする関係機関に、弊社代表・米田自ら何度も直談判を続けてきていたのです。

そしてついに、順番待ちのまったくいらない、弊社専用の低温倉庫を空港に確保。これにより、ノルウェーから日本まで、まったく途切れることない完璧なクールチェーンが完成したのです。

出会いからこの日まで足かけ約5年。私たちの挑戦とオーロラサーモン®の旅、その物語の終着点、そして新たな物語の幕開けがここにありました。

原動力は、シンプルな思い

思えば、始まりは純粋でシンプルな思い。「最高に美味しいサーモンを日本に届けたい」、ただそれだけでした。ここまで、多くの人たちの協力を得ながら、地道な努力を積み重ねてきました。でも、美味しいものは必ず伝わる。自分が動けば、世界を超えて届くはず。

オーロラサーモン®を食べた人からは、ネガティブな意見が一切出てきません。サーモンが苦手だったのに食べられるようになった人もいます。

「今日は美味しいものが食べたいな」、そんなとき、思い出してもらえるような存在になるように。オーロラサーモン®は、これからも常に最高のサーモンであり続けます。私たちが、そうさせます。

――そんな想いを胸に、冬の朝、関西国際空港。私たちの「夢」をいっぱいに積んだ飛行機が、「希望の光」が、今日では日本各地の空港に降り立ちます。

オーロラサーモンとは?

ノルウェーのオーロラの下、冷たく澄んだ北極圏の海の養殖場で育てられ、引き締まった身と、きめ細かい上品な脂肪のバランスがいいサーモンです。

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